AI基礎編

Lesson12 総合ワーク:自分のAI地図を作る

Lesson 1〜11 で、AIについて次の事を学んできました。 ①分類について②プロンプトについて③安全な使い方について④ハルシネーションについて ここまで学んだことは、「自分の暮らしに落とし込んで初めて役に立つ」ものです。 今回は少し時間をとって「自分だけのAI地図」を作っていきます。 このワークの全体像 次の5つのステップを進めていきます。 Step 内容 所要時間 1 自分の使う場所を1つ選ぶ 1分 2 自分のAI地図を作る(5行書き出し) 10分 3 来週やる1つを選ぶ 5分 4 実行計画を立てる(いつ/どこで/どう試すか) 10分 5 ChatGPTに宣言する 4分 Step1〜4を書き出していただきます。紙とペンをご用意ください。 印刷して使える記入用紙もありますので、そちらもご利用ください。 印刷用の記入用紙はこちら  Step 1:自分の使う場所を1つ選ぶ(1分) まず、あなたがAIを主に使うことになりそうな場所を、1つ選んでください。  複数当てはまる場合は、いちばん使いそうな場所を1つ選んでください。あとで別の場所でも活用したくなったら、その時にもう一度作成すればOKです。 Step 2:自分のAI地図を作る(10分) ①質問 「今週、時間がかかった(かかっている)/手間取っている作業は何ですか?」 それらを、5つ書き出してください。 「これ、面倒だな…」「これ、時間かかるな…」と感じている作業を、思いつくままにどんどん書き出してみましょう。 場所別の書き出し例 家で使う方の例 お店・仕事場で使う方の例 職場で使う方の例 ②各作業に「使えそうなAI」を書き加える 以下の表を参考にして、書き出した5つの作業の横に「どの分類のAIが得意そうか」を書き加えてください。  AIの種類 どんな作業に向いてる? ①対話型 文章作成/相談/アイデア出し ②エージェント型  一連の作業を丸ごとお任せ(レッスンでは、説明のみでした。実践は今後の講座でやります) ③生成系(絵や音楽) 画像・動画・音の生成 ④情報整理系 最新情報/PDF要約/裏取り ※エージェント型についてLesson 3 でお話しした「仕事を任せられるAI」(Genspark/Manus/ChatGPTエージェント機能など)は、 基礎編では概念のご紹介まででした。

Lesson11 【課題】AIのウソ(ハルシネーション)を見抜く

AIを使っていると、このような事を経験したことがあるのではないでしょうか。 それは── 「AIが、自信満々に、間違ったことを言う」ということです。 「実在しないお店の名前を、堂々と紹介された…」「知らないはずの数字を、まるで事実のように答えた…」 これは、多くの方が経験している事でもあります。 では、なぜウソをつくのか、どう見抜くのか今回はそれを一緒に学んでいきたいと思います。 そもそも、なぜAIはウソをつくの? Lesson 1 で、AIの仕組みをこのように学びました。 「AIは、次に来る言葉を”確率”で予測しているだけ」 これが、実はハルシネーション(ウソ)の大きな理由です。 AIは、「本当のこと」を知っているわけじゃありません。たくさんの文章を学習したデータをもとに、「次にこの言葉が来やすそう」を計算して、それを並べているだけ。 だから、「ありそうだけど、実在しない答え」を作ってしまうことがあるんです。 「ハルシネーション」って? 英語で「幻覚」という意味です。まるでAIが存在しないものを見ているような答え方をすることから、この名前がつきました。 以前と比べてハルシネーションは少なくなってきていますが、それでも「AIはたまに、ありそうなウソを言う」ということは、覚えておいてください。 ハルシネーションが起きやすい 5つの場面 ハルシネーションが特に起きやすいのは、こんな場面です。 ① 最新情報 AIは、ある時点までの情報を学習しています。 それより新しい情報は、原則として知りません。 対策:最新情報が必要なら、Perplexity のような検索AIを使う(Lesson 5 参照)。 ② 数字・数値 具体的な数字は、AIが特に間違いやすい分野です。 対策:数字は必ず、公式サイトや統計データで裏取りをする。 ③ 固有名詞(人名・地名・商品名) 実在の人・場所・商品について聞くと、似た名前を混ぜてしまうことがあります。 対策:公式サイトか Googleで必ず存在確認をする。 ④ 法律・税務・医療などの専門情報 「法律ではこう」「税金はこう」「この症状はこの病気」──こういう情報は、間違うと大きなトラブルにつながります。 しかも、AIはこの分野をもっともらしく答えてしまう傾向があります。 対策:AIの回答は「参考程度」にして、必ず専門家(弁護

Lesson10 【課題】プロンプトの基本:良い質問・悪い質問

AIを使っていて、こんな経験、ありませんか? 「なんか、思ったのと違う答えが返ってきた…」「もう一回書き直してほしい…でも、どう直したらいいか分からない」「たまに、すごくいい答えが返ってくる。でも再現できない」 実はこれ、あなたの使い方の問題ではありません。AIへの伝え方(プロンプト)が、ふわっとしているだけなんです。 今回のレッスンでは、AIから望む答えを引き出す「5つの型」を学びます。これは基礎編でいちばん実用的なスキル。今日を境に、AIの答えの質がガラッと変わります。 そもそも「プロンプト」って? プロンプトとは、AIに投げかける「お願いの言葉」のこと。 Lesson 1 で「AIは次の言葉を確率で予測してるだけ」というお話をしましたよね。だから、曖昧に頼めば、曖昧に返ってくるんです。逆に、具体的に頼めば、具体的に返ってきます。 プロンプトの質 = AIの答えの質 良い答えが欲しければ、良い頼み方をする。とてもシンプルなんです。 「悪い質問」の典型例 まず、ダメな例から見てみましょう。こんな聞き方、していませんか? AIから見ると── AIは「察する」のが苦手です。 人間なら「まあ、こういう感じかな」と気を利かせてくれますが、AIには具体的に伝える必要があります。 良い質問の「5つの要素」 では、具体的にどう伝えるか。答えは、この5つの要素を入れることです。 要素 質問例 効果 ① 役割 あなたは○○のプロです 専門家として答えてくれる ② 目的 ○○したいと思っています 目的に合った答えを出してくれる ③ 前提・条件 誰向け/文字数/トーン 受け手にピッタリの答えになる ④ 出力形式 箇条書き/表/○○字以内 そのまま使える形で返ってくる ⑤ 例示 参考として○○のような感じで 期待している雰囲気が伝わる 1つずつ、詳しく見てみましょう ①役割 ── 「あなたは〇〇のプロです」 効果は? AIに「立場」を伝えると、その分野の専門家として振る舞うモードに切り替わります。 ②目的 ── 「〇〇したいと思っています」 効果は? 「何のために?」がわかると、AIは目的に合った答えを出せます。 ③前提・条件 ── 「誰向け・トーン・字数」 効果は? 「誰に」「どんな雰囲気で」「どのくらいの長さで」が伝わると、AIが的を絞ることができます。 ④出力形式 ── 「箇条書

Lesson9 安全な使い方②:著作権・商用利用・AI生成物の扱い

Lesson 8 では「AIに入れてはいけない情報」を学びました。今日は逆に、「AIで作ったものを、そのまま使っていいのか?」というお話です。 「マルシェの告知画像を作った」「ブログ記事を書いてもらった」──こういう時に、知らずにやると危ないことが3つあります。 その前に、先に結論からお伝えします── AI生成物には、まだ完全な”正解”がありません。法律も業界のルールも、いま急ピッチで作られている最中です。だからこそ、“念のため”のラインを知っておくことが大切です。 まず知っておきたい、3つの大原則 複雑な話に入る前に、この3つだけ覚えておけば、大きなトラブルは避けられます。  原則①:使うAIの「商用利用OK」を確認する AIによって、「作ったものを仕事に使っていいか」のルールが違います。 AIツール 商用利用 Canva AI(有料プラン) ⚪︎OK(Canvaの利用規約に準じる) Canva AI(無料プラン) 基本OK、ただし一部素材の制限あり ChatGPT の画像生成 ⚪︎OK(利用規約に沿えば) Midjourney(画像生成AI) ⚪︎OK(有料プランの場合。無料枠は基本商用不可) Gemini・Claude・Perplexity 等 ⚪︎OK(テキスト生成物) 「商用利用OK」は変わることがあります。大きく使う前(店舗の看板・大量印刷など)は、公式サイトの利用規約を確認しましょう。  原則②:「実在するもの」を作らせない なぜダメなのか?→肖像権・パブリシティ権・著作権・商標権の侵害にあたる可能性が高いから。  原則③:「AI生成です」の表記を意識する 法律上の義務は、日本ではまだ明確になっていません(2026年現在)。ただ、業界の慣行として、「AI生成」と表記する動きが広がっています。 ここでクイズです(全5問) これから 5つのシチュエーション を出します。それぞれ「⚪︎問題なし」「×ダメ」「△注意」のどれかを考えてみてください。 答えは各問題のすぐ下にあります。まず自分で考えてから、答えを見てくださいね。 クイズの進め方 問題1 Canva Pro(有料プラン)契約中の方が、Canva AI(M

Lesson8 安全な使い方①:個人情報・職場のルール

Lesson 1 では、ChatGPTの「学習に使わせない設定」をオフにしていただきました。  それでも、100%安全ではありません。 なぜでしょうか?その理由と、そもそも入れてはいけない情報の見分け方を、このレッスンでは学んでいきます。 なぜ「入れてはいけない情報」があるの? 「学習に使わせない設定」をオフにしても、こんな可能性はゼロにはできません。 つまり、AIに入れた情報は「絶対に外に出ない」という保証はないんです。 だからこそ──  最強のセキュリティは、「そもそも入れない」こと これがこのページの中でいちばん大事なメッセージです。 入れてはいけない情報 5つのカテゴリー 「じゃあ、何を入れてはいけないの?」を、5つに分けて整理します。 ① 個人情報(自分・家族・他人) なぜダメなのか?これらが漏れると、なりすましや金銭被害につながります。 ② お客さま・取引先の情報 なぜダメなのか?自分のことじゃなくても、お客さまの信頼を守るのは自分の責任です。 ③ 会社の情報 なぜダメなのか?会社に損害を与える可能性があります。就業規則違反になることも。 ④ 契約・法律に関わる情報 なぜダメなのか?法的に守秘義務があるものが含まれます。 ⑤ パスワード・アカウントに関わる情報 なぜダメなのか?万一漏れた場合、アカウントの乗っ取り・不正アクセスに直結します。気づいてパスワードを変更しても、変更するまでの間に悪用される可能性があり、リスクをゼロには戻せません。だからこそ、そもそも入れないのが鉄則です。 もし、入れてしまったら? 「あっ、うっかりお客さまの名前を入れてしまった!」──そんなときの対処法。 すぐにやること 焦らず、でも過信もせず 気づいてすぐに対応すれば、自分の履歴からは消せます。ただし、AI事業者のサーバー側では、通常30日程度は運営上のログとして残ることが多く、100%消えるわけではありません。 入れた内容によって、対処が変わります 入れてしまった情報 対処 パスワード 削除だけでは不十分。即、そのサービスのパスワードを変更 クレジットカード情報 カード会社に連絡してカード停止・再発行 お客さまの氏名・住所 削除+設定確認をしつつ、しばらく漏洩の兆候がないか経過観察 医療・法律などの機密 内容によっては専門家(弁護士・産業医など)に相談

Lesson7 無料版と有料版、どれに課金する?

Lesson 6 までで、AIの4分類と代表ツールを見てきました。「そろそろ有料版を試してみようかな?」と思った方もいるかもしれませんね。 AIは全部を有料にする必要はありません。「自分に本当に必要なもの1つ、多くて2つ」に絞るのが、賢い使い方です。 このレッスンでは、そのための判断軸をお伝えします。 まずは早見表:主要AI 無料版 vs 有料版 主要な5つのAIについて、無料版と有料版の違いをざっくり整理します。 ツール 無料でも できること 有料版で 追加されるもの 月額の目安 ChatGPT 会話・簡単な画像生成(1日数枚) 最新モデル・画像生成たくさん・GPTs作成 約3,000円 Claude 会話・長文の要約 使用量アップ・高速・Projects機能 約3,000円 Gemini 会話・Google連携 最新モデル・より多い機能・容量アップ 約3,000円 Perplexity 検索・Pro検索1日3回 Pro検索無制限・ファイル無制限 約3,000円 Canva デザイン基本・AI機能お試し AI機能ほぼ無制限・素材フル・背景削除など 約1,500円 金額の見方は全て円換算のおおよそです。多くは月3,000円前後、Canvaだけ半分くらいです。為替や公式サイトの変更で金額が変わることがあるので、最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。 それぞれのAI、詳しく見てみる  ChatGPT 無料でできること 有料版で追加されるもの こんな方におすすめ  Claude  無料でできること 有料版で追加されるもの こんな方におすすめ  Gemini  無料でできること 有料版で追加されるもの こんな方におすすめ  Perplexity  無料でできること 有料版で追加されるもの こんな方におすすめ Canva AI 無料でできること 有料版で追加されるもの こんな方におすすめ 「どれに課金すべき?」3つの判断軸 どれに課金するかを決めるコツをお伝えします。 判断軸①:使う頻度  判断軸②:時間換算で元が取れるか 自分の時給や、時短効果で考えてみます。 例: ChatGPT Plus(月3,000円)→ 月に 1時間以上の時短ができるなら、元は取れる (たとえば、メール作成が月に

Lesson6 4分類の総復習 + シチュエーション当てクイズ

Lesson 2〜5 で、AIには4つの分類があることを学んできました。 今回は「総復習」のレッスンです。 まずは4分類をおさらいして、そのあと5問のシチュエーションクイズで、身についているか確かめてみましょう。 まずは4分類のおさらい 分類 わかりやすい呼び方 どんなAI? 代表ツール ① 対話型 会話ができるAI 話しかけると答えてくれる ChatGPT/Gemini/Claude/Copilot ② エージェント型 仕事を任せられるAI 目的を渡すと自分で動く ChatGPT エージェント/Genspark/Manus ③ 生成系 絵や音を作ってくれるAI ゼロから絵・動画・音を作る Canva AI/ChatGPT画像生成/Midjourney ④ 情報整理系 調べ物の達人AI 出典付きで調べてくれる Perplexity/NotebookLM 「わかりやすい呼び方」(会話ができるAI・仕事を任せられるAI…)の方を覚えておけば十分です。「対話型」「エージェント型」といった専門用語は、後から自然と入ってきます。 いよいよクイズ! 全5問 これから 5つのシチュエーション を出します。それぞれ、「どの分類のAIが得意か」を考えてみてください。 答えは各問題のすぐ下にあります。まず自分で考えてから、答えを見てくださいね。 クイズの進め方 問題1 お客さまから届いたクレームメールに、丁寧な返信文を考えてほしい さて、どの分類のAIが得意でしょう?       ▼ 答えと解説 答え:① 会話ができるAI(対話型) 代表ツール:ChatGPT・Gemini・Claude・Copilot なぜ? 「文章を考える」「メール文を書く」といったお仕事は、対話型AIの得意分野の代表です。 「こういう状況のお客さまに、丁寧に、200字以内で返信して」と伝えれば、3パターンほど候補を出してくれます。 あとは自分の言葉で微調整するだけ。 問題2 会議用にもらった40ページのPDF資料、要点だけ把握したい さて、どの分類のAIが得意でしょう? ▼ 答えと解説 答え:④ 調べ物の達人AI(情報整理系) 代表ツール:NotebookLM なぜ? 「手元のPDFに質問できる」──これがNotebookLMの得意技。40ページのPDFをアップロードして「要点を3つにまとめて」と頼めば、該当ペ

Lesson3 仕事を任せられるAI(エージェント型)

Lesson2で学んだ「会話できるAI」はどうでしたか? 質問すれば答えてくれて、相談すれば候補を出してくれて。本当に便利でしたよね。 実は、AIはさらに進化しています。 今度は「会話できるだけ」じゃなく、「自分で動いて、仕事を全部終わらせてくれるAI」が出てきているんです。 それが、今日紹介する「仕事を任せられるAI(エージェント型)」です。 まずは違いを見てみましょう 「会話できるAI」と「仕事を任せられるAI」、どう違うのでしょうか? 身近なたとえで言うと、こんな感じです。 会話できるAI= 物知りな相談相手 「旅行プラン考えて」と聞くと、おすすめのプランを文章で答えてくれる。でも、ホテルを取ったり、新幹線を予約したりは、自分でやる必要があります。 任せられるAI= 動ける秘書 「旅行プラン考えて、ホテルも空きがあれば候補出して」と頼むと、AIがネットを見回って、最適なホテル候補をリストで持ってきてくれる。 つまり、「答える」だけじゃなくて、「動いて、結果を持ってきてくれる」AIなんです。 会話できるAI 任せられるAI 役割 答える人 動いてくれる人 進め方 1つずつ質問→答え→次の質問 「○○して」と一言で、最後までやってくれる 出てくるもの 文章・回答 レポート、スライド、予約案、メール下書きなど あなたがすること 質問を考える、答えを使う 指示を出す、出来上がりを確認する どんなことができるの? 実際に任せられるAIで、できることの例です。 例① 旅行プランの調整 「3月の連休に、家族4人で京都に1泊2日で旅行したい。予算は10万円で」 と伝えると── 人間がやったら、半日かかるお仕事です。これが10分くらいで終わります。 例② 商品の比較 「炊飯器を買い替えたい。3〜4万円で、4人家族向け、保温機能が長いもの。 上位3つを比較表にして」 と伝えると── 買い物前の調べ物が、ぐっと楽になります。 例③ 仕事のリサーチ・資料作り 「PTA総会の議題、過去3年分まとめて、今年の優先テーマを提案して」 と伝えると── ポイント 「自分で動いて」「最後まで完了させる」── これが「任せられるAI」の特徴です。 代表的な3つのツール 2026年現在、よく名前を聞く任せられるAIは、この3つです。今日は名前と顔だけ覚えていただければ十分です。 ① ChatGPT

上部へスクロール